フォームと呼吸
ジョギング(ランニング)も他のスポーツ同様にフォームはおろそかにできません。野球などでも悪い投球フォームは、威力と制球力がつかないだけでなく、故障につながるのです。ジョギングも、合理性のないフォームですと速く、あるいは楽に走れないだけでなく、故障につながります。
いいフォームのメリット
力や若さに溢れた肉体を持っているうちは、フォームを気にかけずともそこそこの記録を出せるかもしれませんが、運動能力や練習時間等、いずれにおいてもエリートランナーに劣る市民ランナーこそ、いいフォームをランニングの拠り所とする必要があります。 良いフォームは見た目にも格好が良いだけでなく、3つの長持ちを約束してくれます。
- ケガをしにくいので、健康が長持ち
- 合理的で疲れにくいので、スタミナが長持ち
- ソールが片減りしないので、シューズが長持ち
フォームの基本
正しいフォーム・美しいフォームはどうすれば実現できるのでしょうか。必要なポイントは次の通りです。
■正しい腕振りを身につける
肩はリラックスしたまま、ひじはできるだけ低い位置で振り、ひじと手首が体側を通り、脇から離れない状態が理想です。このように腕を振りながら歩く「腕振り歩行」をやってみましょう。
■腰の位置を高く保つよう意識する
■大きなフォームを身につける
自分の限界(と思い込んでいる)を越えたスピード練習(400m~1000m中心のインターバル)を行い、無理なく大きなストライドを出せるようにすることです。ダイナミックに野山を駆けるクロスカントリーも有効でしょう。
■股関節、足首の柔軟性
足を高く上げたり、足を身体の外側や内側に回すことで、股関節を柔軟にします。足首を柔軟にするには、ゆっくりと前屈し、つま先をつかむように前屈します。
■イメージトレーニング
例えば、高橋尚子選手が走る姿をビデオにとって目に焼き付け、「私は高橋尚子だ」と念じつつ走るのも、案外効果があるかもしれません。
いい呼吸方法は
幼い頃は、マラソン時の呼吸方法は「2回吸って、2回吐く」(スッスッ、ハッハッ)と習ったと思います。しかし、よくよく考えてみると、肺の中に空気が残っていては、いくら吸い込もうと思っても空気が肺に入るわけがありません。つまり、肝心なのは、まず息を「吐く」ことです。「吸う→吐く」ではなく「吐く→吸う」なのです。
では、その他のポイントを書きます。
■腹式呼吸
ジョギングでは、原則として腹式呼吸を行います。横隔膜を上手に使った腹式呼吸を練習しましょう。リラックスし仰向けに寝て、お腹に軽く手を当てて、息を吸いながらお腹がふくらみ、息を吐きながらお腹がへこむように意識して、少しずつ力を入れた呼吸になるようにします。慣れたら、どんな姿勢の時も上手に腹式呼吸ができるようになります。
■苦しくなったら深呼吸
苦しい時や緊張した時には、リラックスすることが必要です。そんな時は、手足をぶらつかせたりして、同時に深呼吸をしてみてください。走り出す前に、深呼吸を繰り返しておくのもよいでしょう。
このことを意識すれば、あとは自分に合ったリズムで行えばよいでしょう。