まずは10kmが最適です

走れる距離が少しずつ延びてきて、走る楽しさが芽生えたら、そろそろレースに出てみましょう。レースは、トレーニングに張りを持たせ、走る目標ともなるものです。

そこで、まず何kmのレースに出るかですが、私のオススメは「10km」です。フルマラソン(42.195km)はもちろん、ハーフマラソン(20km)も初心者にとっては長すぎる距離です。かといって5kmの場合、初心者はまわりつられてペースが上がりすぎてしまうことが多いです。また、これらのことを考慮してか、5km、10km、20km、42.195kmのうち、日本でもっとも多いレースは10kmであり、選択肢が一番多いというのも利点です。

 その他、レース選びのポイントは、次の通りです。

■制限時間が緩やかなこと

 初心者が走るのですから、できればゴール時間に制限のないレースがいいのですが、制限はあっても緩やかなレースを選びましょう。目安としては、たとえば5kmなら30分~1時間、10kmなら1時間~1時間半、ハーフなら2時間~2時間半程度でしょう。

■日帰りで行くなら、なるべく自宅に近いところ

 普通、レースのスタートは午前9~11時です。自宅に近ければ余裕をもって出かけられるし、早めに帰宅できます。

■小旅行を兼ねて出かけよう

 たまには家族を連れて、泊まりがけで観光&レースを楽しんでみましょう。地方のレースは素朴で温かいものが多く、また、その土地ならではの名産も味わえます。ぜひ前夜祭にも出てみましょう。レースの楽しさと共に思い出も広がります。

■先輩ランナーに評判のよいレース、あるいは引率してもらえるレース

 先輩ランナーなら、評判のよいレースを知っているはずです。いろいろ教えてもらったり、時には先輩に同行させてもらえば何かと心強いものです。でも、スタート後は先輩に頼らず、自己責任で走りましょう。

レースまでのスケジュール

実際に参加するレースが決まったら、それまでのスケジュールを立てましょう。一般的には月単位でスケジュールを立てますので、その例を載せます。

<初心者のためのプラン例>

  合計距離
第1週   5km   5km   5km 10km 25km
第2週   5km   5km   5km 10km 25km
第3週   5km   5km   5km 10km 25km
第4週   5km   5km   5km 10km 25km
月間合計距離⇒
100km

これは、あくまで例ですので、みなさんの状況に合わせて調整してください。

レース1週間前の調整方法

レース出場までの1週間は、とにかく疲労を回復させ、いい体調を作り出すことが最も大切です。そのため、練習の基本を「調子を上げること」に置き、体調を見るための「軽いジョグ」を練習の中心にするといいでしょう。この時期は、走り過ぎるよりもむしろ休み過ぎた方がいいのです。疲労が回復することで、いい結果が得られるでしょう。

 当日に疲れが残らないように、刺激になるような練習(スピード走など)を何日前に入れておくかを考えます。2日前からは当日のウォーミングアップをするつもりで軽く身体を動かす程度にし、心身共に充実させスタートラインに立つイメージを描きましょう。

食事や日常生活は、普段が規則正しくしっかりしていれば特に変える必要はありません(フルマラソンなどの長距離レースに出る場合は、数日前の食事から炭水化物の量を増やすカーボローディングを行ったりします)。

 生活の面では、睡眠を十分にとります。精神的なストレスを減らすように心がけます。心と身体を落ち着かせて、レース当日を待ちましょう。


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